社長でなくなった人の記録

社長という仕事、そして生き方、考え方って本当にいろいろありますね。

ワイキューブの元社長の安田佳生さんが書かれた本で倒産した社長の気持ちとは、どんなものなのか?をリサーチしていたのですが社長業という仕事の内容を考えた時に経営にヒントとなるものがたくさん書かれていました。

今回の経営のヒントは「2012/2/28 私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日 (著)安田 佳生(やすだ よしお)」です。

社長業という社長にしかできない仕事の経験は人生でもなかなかできませんね・・・(;゚Д゚)

私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日 | 安田 佳生(やすだ よしお) |本 | 通販 | Amazon

社長の仕事は?

社長という仕事は、まずは顧客に商品やサービスという何かを売ろうとします。

商品を作る、サービスする、売ることから起業が始まります。

そして組織に人が入り組織化という流れになり起業から企業へと変わっていきます。

ということは社長の仕事は会社独自の商品を考えたり売るためにマーケティングや営業、資金の調達、採用といった多々の仕事があります。中小企業では大企業のように細分化できないため社長がすべてを兼任するでしょうね。

世の中の社長はだいたい売ることや作ることが好きなのではないでしょうか?

嫌いなことは数字をみること、資金調達をすること・・・(これがだいたい倒産の理由になるのですが)

ワイキューブの安田さんは、「新卒採用」というサービスを会社の商品にしました。

世の中の社長たちが考えることの半歩先を提案し続ければ、必ず売れるはずだ。ワイキューブが考える新卒採用のメリットを明確にし、どうやって売っていくのかを考えた。まるで開眼でもしたように、自分たちの事業の方向性がみえてきた。

本書よりP98

自社の商品・サービスを考えるときこそが社長が世の中にどのようなお役立ちを提供できるか、重要です(;゚Д゚)

新卒採用に特化したコンサルティングを行っていくには、なぜ新卒でなければならないのか、新卒と中途の違いは何なのかについて、説得力のある理由が必要だった。

本書よりP104

顧客に提案する価値の深堀ですね。

思い至ったのは、「転職する人材が必ずしも優秀なわけではない」ということだ。

本書よりP104

中途採用に積極的な企業は、転職市場には優秀な人材が流通していると考えがちだが、「優秀な人はそもそも会社を辞めないから、転職市場にも出てこない」というのが私たちの持論だった。

本書よりP102

安田さんは、新しいマーケットの創出をしようと考えていたんですねΣ(・ω・ノ)ノ!

まさに社長のお仕事Σ(・ω・ノ)ノ!

銀行からの借入の意味

社長の仕事に資金調達があります。

自己資金で賄えるならばいいのですが、商売を大きくするためにはどうしても外部からの調達が重要です。

売上をあげるにも、商品を作るにも、人を採用するにも、お金が要ります。

なぜ売上が伸びないのだろう。

理由を自分なりにいろいろ考えたが、つまるどころ売れない理由はシンプルだった。お金を使わないからだ。

本書よりP124

たとえば二千五百万円を使って売上戦略を立てるのと、一億円を使って売上戦略を立てるのとでは、一億円を使ったほうが選択できる戦略の幅が増す。より大きな収益をねらえるということだ。それを自己資金だけで賄おうとしても、打てる手には限界がある。打てる手が少なければ、勝てる確率も低くなる。

本書よりP124、125

そして安田さんは銀行から借り入れをし、人とブランドに投資を行いました(;゚Д゚)

お金を残しておいてもそのままでは増えないが、そのお金を人に投資して、その人が成長すれば、会社の業績に大きく貢献してくれる。

本書よりP128

ワイキューブの社員の給料をあげたり、新幹線のグリーン車に社員が乗れたり、オフィスにバーを作ったりと本当に人とブランドに投資がされました・・・(;゚Д゚)

私自身、スーツの着こなしを変えてから売上が上がったので、中小企業の社長に対しても、「社長のスーツおしゃれにして採用を上げる」というコンセプトで提案を始めていた。

本書よりP144

見た目も重要・・・(;゚Д゚)

ワイキューブは売上が最大42億円まで計上したが、本書からはどうも粉飾をしていたのかなぁと読み取れるところもありますが、安田さん自身が財務の仕事を担当の役員に任せていてほとんどの内容を理解していなかったようです。

やっぱり財務は社長の仕事ですね。

ただ、事業として成立するのに不可欠な利益を、どこで上げるのかを考えていなかった。経営者には向かない人間だったのだ。

本書よりP176

会社の業績悪化、リーマンショック、社員の大量離反、銀行からの融資に伴う利息の支払い等、ワイキューブを取り巻く環境はどんどん悪くなりました。

ワイキューブは民事再生を申請したのでした・・・(´;ω;`)ウゥゥ

あとがき

社長の仕事はいろいろあります。

ワイキューブの安田社長が起業から倒産までの道のりを書いた本。

何が原因だったのか、改めて勉強になりますねΣ(・ω・ノ)ノ!

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