経営戦略の歴史を学ぶ➇
前回から引き続き、経営者・起業家・イノベーターの皆様におくる今回の経営のヒントは「マンガ経営戦略全史確立編 三谷宏治著」です!(#^^#)
かの優秀な先人たちが悩み・苦しみ・研究し編み出した、経営戦略。
それでは、経営戦略の歴史を読み解いていきましょう~!(#^^#)
【前回までの記事】
ケイパビリティ派の群雄割拠
ピーター・センゲ(1947~)と野中郁次郎(1935~)
1990年代以降にイノベーションを「新しい知識の創造ケイパビリティ」の問題であり、どんな企業でも解決可能という一派がでてきましたΣ(・ω・ノ)ノ!
まずは、あの有名な「学習する組織」のピーター・センゲ
センゲは、スタンフォード大学で航空工学と哲学を修めMIT(マサチューセッツ工科大学)で社会システム論の修士号とスローンスクールの経営学博士号を取得したとのこと\(◎o◎)/!
エンジニア、哲学者、社会学者で経営学者であるセンゲだからこそ「企業をシステムとして理解する」という、「システム図」を多用して組織が動く仕組みを「学習する組織」で著しましたΣ(゚Д゚)
ちなみに企業の競争優位はこういった「個人と集団の両方の継続的学習」からしか生まれえない。
➀個々人が旧来の思考方法(メンタルモデル)をやめる ➁他人に対してオープンになること(自己マスタリー)を学ぶ ➂会社や納得ができる方向性(共有ビジョン)をつくる ➃全員が納得できる方向性(共有ビジョン)をつくる ➄そのビジョン達成のために協力する(チーム学習)ことができるような組織が「学習する組織」なのです。(本書よりP211) |
「学習する組織」は、新しいコンセプトは用語が山ほどあり、たいていの読者は挫折するほどですΣ(・ω・ノ)ノ!
私も「学習する組織」を読むのに3、4か月かかりました(´;ω;`)ウッ…
その「継続的学習」に光を当てたのが我ら日本の偉大なる知識創造の野中郁次郎先生の登場です\(◎o◎)/!
「知識」には文章(や図表)化できる。「形式知」の他に、そういうふうには客観化できない主観的な「暗黙知」があります。野中は、そいいった新しい知識がどうやって個人と集団(組織)の中で生まれていくのか循環型プロセス「SECIモデル」を示しました。 |
SECIモデル事例
I(内面化)の個人の鍛錬の中で S(共同化)の切磋琢磨の中で E(表出化)の文章化の苦しみの中で C(連結化)での異質との組み合わせの中で イノベーションはどのプロセスにおいても起こります(本書よりP212) |
むむ、難しいなΣ(・ω・ノ)ノ!
野中は主張しました。戦略や戦術を定めてからそれを「組織化(役割分担と人の調達)」するのではイノベーションは生まれない。戦略に理解や想いを持っている適切な人を集め、戦略の方針さえ決めればあとは「自己組織化」され、チームが決めて行っていく、と。センゲも言います。「世界は相互のつながりをより深め、ビジネスはより複雑で動的になっている。今や、組織のために学習する人が1人いれば十分と言う時代ではない」(本書よりP214) |
ドラッカーが20年前に「断絶の時代」(1969)で示した「知識社会」への入り口を野中が開いたのです。(本書よりP213) |
まさに現在は知識社会!!!Σ(・ω・ノ)ノ!
ジェイ・バーニー(1954~)
「資源ベースの戦略論(RBV)」のバーニーΣ(・ω・ノ)ノ!
ポーターは業界の収益性(儲けられる市場か)を知るために、経営学に経済学的手法を持ち込みました(5力分析)が、バーニーらは、個別企業の収益性の差(儲けられる組織か)を理解するために経済理論を使ったのです。(本書よりP222) |
彼らは、同じ業界にいながら企業間でパフォーマンス(収益など)に差があるのは、各企業が持つ経営資源の使い方の効率に差があるからだと考えました。
資源=有形資産(立地など)+無形資産(ブランド)+ケイパビリティ(サプライチェーンや経営判断能力など 資源の使い方がよければ「持続的な競争優位性につながる」と言うのです。(本書よりP222) |
経済学をあてはめて・・・むずかしい(´;ω;`)ウッ…
バーニーの「VRIOフレームワーク」持続的な競争・優位性の源泉
➀Value経済価値・・・顧客にとって価値があるのか ➁Rarity希少性・・・他社にはない手に入れにくいのか ➂Imitabillity模倣困難性・・・真似しづらいものか ➃Organization組織・・・各資源を有効に活用できるか組織か(本書より217) |
RBVは多くの研究者の知的好奇心をくすぐったとのこと。。。(´;ω;`)ウッ…
あとがき
全8回でまとめた経営戦略の歴史が今回で最終回になります。
経営戦略と組織論、そしてマーケティングがとても勉強になりました。
さらに複雑な時代への突入。故きを温ねて新しきを知る(#^^#)