いい会社には、なぜ戦略とビジネスモデルがあるのか?
ビジネスをするうえでビジネスモデルのリサーチは重要です。
その前提が障がい者の方がずっと働ける環境を整えるという目的を考えればなおさら考えることは多いはずです。
今回の経営のヒントは「2018/2/9 夢みるチョコレート工房―働く喜びをつくるということ (著)伊藤 紀幸」です。ビジネスモデルと働く人たちの喜びの重要性を再認識しましょう~\(゜ロ\)(/ロ゜)/
夢みるチョコレート工房―働く喜びをつくるということ | 伊藤 紀幸 |本 | 通販 |
チョコレート工房「ショコラボ」の誕生
「ショコラボ」は一般社団法人AOH(エーオーエイチ)が運営するチョコレートを製造・販売されています。
CHOCOLABO【ショコラボ】 | 一般社団法人 AOH はたらく支援工房ショコラボ (chocolabo.or.jp)
本書は著者でもある代表の伊藤 紀幸さんがショコラボの開業に至るまでのお話です。
伊藤さんは銀行出身でそのあと外資系企業、その後不動産調査会社を起業されます\(◎o◎)/!
伊藤さんのお子様が障がい者であり、自分が死んだらどうなるのだろうという将来を考えた時にお子様がずっと働ける場所を作ろうと決意されました。
ヤマト運輸の小倉昌夫元会長が当時運営していたヤマト福祉財団が障がい者の方の給料1万円という状況を改善するためのスワンベーカリーというパン屋のお話を聞いて感銘を受けたとのこと。
福祉を変える経営~障害者の月給1万円からの脱出 | 小倉 昌男 |本 | 通販 | Amazon
参照記事2022/2/22 ヤマト福祉財団・小倉昌男の福祉を変える経営 | 岩﨑税理士事務所 (tax-iwasaki.jp)
本書のイメージですが、著書の伊藤代表が様々な本を学んで経営とは、ショコラボに至る発想とは、ということでかなり具体的に書かれているのでヒントとなるべきことがやたらにあります\(゜ロ\)(/ロ゜)/
まず私にとって心からやりたいことは、 ➀障がい者の方々の働く場を創ること ➁彼らの工賃アップ(本書よりP50) |
まずは、何をやるか「心」をしっかり意識すること。
「頭で考えたビジネスはことごとく失敗した。心で感じたビジネスはことごとく成功した」(本書よりP58) |
伊藤代表がワタミの渡邉さんの講演を聞いたときに動いた心であったとのこと。
「一つのことにじっくりと長いあいだ取り組む姿勢」(本書よりP59) |
ここではやり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける | アンジェラ・ダックワース, 神崎 朗子 |本 | 通販 | Amazonが紹介されています。
また著名な事業家の方からアドバイスも
~略~だから、外観や見た目など気にせず、ご夫婦の思いが直球で雇用につながる第二次産業、つまり、私なら工場をやります。(本書よりP62) |
そしてチョコレート工場「ショコラボ」へと続きます\(◎o◎)/!
ショコラボの事業は経営だ
本書で思うこと、それはショコラボがきちんと事業として成り立つように戦略が描かれていること。
障がい者雇用や福祉事業に重きを置くとどうも経営や利益といった概念が薄くなることが多々あります。
企業の経営にも必要なことは利益を継続して出し続けることが重要です。市場経済の中でのビジネスはルールを理解しないといけません。
従って、長い時間軸の中で、着実にゆっくりと成長していく(サステナブル成長)シナリオを考えた。そのため、福祉事業所として立ち上げて助成金(支援費)を得ながら、会社組織を構築し、創業メンバーのチョコレート製造ノウハウを蓄積して成長を促す方法を探った。(本書よりP70) |
伊藤代表がきっと戦略的な勉強も実行も好きななのであろう。
これは福祉事業を営利として追求するうえでは「戦略」が重要という最たる例を表してくれています。
起業を成功させた人がいかにワクワクすることを大切にしながら仕事しているか、を痛感していた。(本書よりP72) |
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books) | 楠木 建 |本 | 通販 | Amazon
BODY AND SOUL―ボディショップの挑戦 | アニータ ロディック, Roddick,Anita, 敏, 杉田 |本 | 通販 | Amazon
上記の本を読まれたそうです(;゚Д゚)
なるほど、起業家もワクワクが大事ですね~(#^^#)
社会にとって何を残していくのか、経営者の方々にも気づき始めておられますね
ショコラボでは、メンバー間の相互承認として「ありがとう」と言う。マズローの5段階の欲求説も経営の仕組みとして「見えない資産」の構築にも思考が働いていますね\(゜ロ\)(/ロ゜)/
またショコラボは著名なパティシエが顧問(ル・クロの黒岩オーナーです)になられたりと、ショコラボの取引先は有名百貨店などあり本書の刊行のときで初年度こそ赤字でそこから4期連続黒字とのこと、素晴らしいです\(◎o◎)/!
あとがき
ショコラボさんは、第9回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で実行委員会特別賞を受賞されています。
いい会社のビジネスモデルが実はしっかりと構築されていること、戦略が重要で、その後にきちんと障がい者雇用がのっかていることが分かります。
まずはビジネスの継続性に重きを置くことが大切だ\(◎o◎)/!