モチベーションの心理学➅~非意識説~

意識が先か、行為が先か。

心理学の領域に起こった新しく起こった革命。

今回の経営のヒントは「2022/1/19 モチべーションの心理学-「やる気」と「意欲」のメカニズム  (著)鹿毛 雅治」です。

モチベーションと非意識説を見ていきましょう!\(゜ロ\)(/ロ゜)/

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前回の記事

2022/6/17 モチベーションの心理学➀~モチベーション研究とは?~

2022/6/21 モチベーションの心理学➁~モチベーション理論の展開~

2022/6/24   モチベーションの心理学➂~目標説~

2022/6/28 モチベーションの心理学➃~自信説~

2022/7/1   モチベーションの心理学➄~成長説~

非意識とモチベーション

今まで心理学の世界では、「意識が行動を決めている」と信じられてきました。

自販機でオレンジジュースを買おうとするとき、オレンジジュースを意識が買うと決めて、次に自販機のスイッチを押すと考えられてきました。

しかし、実際には視線がオレンジジュースに行ってスイッチを押すという事実でした。

このように意思決定(選考判断)より前に、視線が無自覚のうちに好きなほうに傾くという現象は、視線のカスケード現象と呼ばれ広く知られている。(本書よりP222)

人間は意識してから動くというこというセオリーがぶっ飛んだ瞬間ですね(;゚Д゚)

「意識が行動を決めている」は、違っていた。

実際、心理学者たちもこの事実の発見に驚き、戸惑った。「人間は意識に基づいて行動する合理的な存在だ」と、彼らも信じていたのである。(本書よりP222)

1980年代以降、この非意識的な働きに関心が向けられるようになると本書より"(-""-)"

ここでヤフー知恵袋より無意識と非意識の違いについて、なるほどの回答がありました。

・無意識→意識できないもの(意識はできないが何らかのメカニズムは存在する。)

・非意識→意識していない(対象に注意が向いていない。)

無意識は精神分析学の説明で、非意識は社会心理学の説明で分類されているようです。難しい(;゚Д゚)

システム1とシステム2

ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カールマンによって意識と非意識の性質のはたらきを二重プロセスと呼んでいます。

まず、われわれは誰でも2つのシステム、すなわち、システム1とシステム2を持っているという。システム1とは、早い思考、つまり自動的に高速ではたらき、努力はまったく不要か、必要であってもわずかで、自分がコントロールしているという感覚が一切ない非意識的な「自動操縦モード」を指す。それに対して、システム2とは、遅い思考、つまり時間をかけて注意を傾けたり、熟考が必要だったりする際に起動する「意識的で努力や自制が必要なモード」を指す。(本書よりP223)

心身のエネルギー、やる気や意欲といったモチベーションの消費を抑えるためにシステム1が動くんすね(;゚Д゚)

システム2には、とっても難しいことが運ばれる。大概は先送りされそうだが・・・ww

目標説や自信説のように、これまで本書で紹介したモチベーションの多くは意識の内容やプロセスに着目する「システム2型」であり、そこでは意識が行動を左右すると考えられていた。本章ではやや趣を変え、「システム1型」のモチベーションについて、非意識過程という観点から紹介していくことにしよう。(本書よりP225)

目的説や自信説はシステム2の複雑だったんですね(;゚Д゚)

このように本人に無自覚のまま環境の刺激が直接行為を引き起こすプロセスは今日、潜在的モチベーションと総称されている。(本書よりP225)

職場についてパソコンをあけてメールを確認し・・勝手に動く仕組みです。

そこで重要な役割を担っているのが自動評価だろう。自動評価とは、刺激を見た瞬間に意識を媒介せずにその良し悪しをとっさに判断するシステム1のはたらきを指す。それは、注意深さや思慮深さといった意識的な努力を特徴とするシステム2による評価とは対照的である。(本書よりP226)

専門家の直感による問題点の指摘などが自動評価と本書に記載ありました。長年の経験値が暗黙知として情報を聞いた瞬間に違和感を感じるんですね。

システム1のモチベーションとして「習慣」が考えられます。

習慣とは、体験を通して獲得される行動傾向性のひとつで、意識や努力の感覚なしに特定の行動を成功裏に遂行できる能力を指す。いわば行為が身体化した状態だといえる。(本書より227)

歯磨き、お風呂に入る、習慣化ですね(*´ω`*)

習慣化がもたらす恩恵が2つあると100年以上前の心理学者ウィリアム・ジェームスは語っています。

➀習慣はわれわれの運動を単純化し、これを正確にし、かつ疲労を減少させること

➁習慣はわれわれの動作を遂行するのに必要な意識的注意を減ずること(本書よりP237)

日々のルーティンが習慣化するとシステム2を利用することなくシステム1で終わるので楽ですね(*´ω`*)

あとがき

経済学に心理学的要素を取り入れ行動経済学が発展していきました。

行動経済学 がサクッとわかる! | 岩﨑税理士事務所 (tax-iwasaki.jp)

人間の非意識的とモチベーションの関りもなるほどです。

次回へ続く~\(゜ロ\)(/ロ゜)/

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