出光佐三から学ぶ➀~人間尊重と大家族主義~

出光佐三。皆様はご存知でしょうか?戦前から戦後にかけて活躍した出光興産を起こした名経営者。本書の帯の「この巨人の業績を思うと胸が熱くなる」との一言に「ぐぐぐ~!」ときますね\(◎o◎)/!

今回の経営者・起業家・イノベーターの皆様におくる経営のヒントは「評伝 出光佐三 (著)高倉秀二」をどどーんと読み解きましょう!!!\(◎o◎)/!

 

 

 

 

 

 

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出光佐三とは

出光佐三は百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」のモデルにもなった人です。

 

 

 

 

 

 

出光興産株式会社を起こした出光佐三。出光興産株式会社のHPには創業者・出光佐三のページもあります。

出光佐三は多くのファンがいると思いますが、数々の功績があります。石油小売業から始まり、戦前には大陸(上海・満州)でも商売をし、戦後にはイランからの直接石油輸入(日章丸事件)という国際的に見ても偉業?を成し遂げた・・・・

本書を通して出光佐三の心境がまっすぐで変わらずのような気がして日本にこのような気質の経営者がいたという事実は、とても誇らしい気持ちと戦前・戦後の激動の時代を乗り越えた経営者としての組織運営・働く人たちのことをよく思っているところ売上・利益重視という生来の経営の枠を超えています。

この会社には創業以来、出勤簿やタイムレコーダーがなく、馘首(かくしゅ、意味は解雇や免職)も定年もない。また権限の規定もなければ、罰則さえない。さらに労働組合もなく、従って労働争議など一度も起きた例がない。しかも社員は残業しても残業手当を受け取らないという。およそ現代離れした社風が連綿と受け継がれているのである。(本書よりP7)

現代の出光興産株式会社は、2006年の上場にあたり労働時間管理や定年制は導入されたという。

現代では、考えられない会社組織ですΣ(・ω・ノ)ノ!

働き方改革で管理をさらに厳格化している日本社会を見た出光佐三はどう思うのでしょうか・・・

出光佐三の信念

出光を語るうえで、とても大事なことは、出光佐三の経営者としての思想があります。

出光商会が創業当初から掲げ実行してきた「主義方針」
「一、人間尊重
一、大家族主義
一、独立自治
一、黄金の奴隷たる勿れ(なかれ)
一、生産者より消費者へ 」(本書よりP196)

 

とくに「人間尊重」を重きとし、そして「大家族主義」ということ。労務管理が根本として発想にないことがここからきていますね\(◎o◎)/!

出光では、新しく社員がはいってきますと、子供が生まれたという感じをもつんです。だからやめさせない。定年制もありません。それから、給料は生活の保障というだけのことであって、けっして労働の切り売りという観念ではありません。(本書よりP11)

大家族主義は、マンガ「三丁目の夕日」を見ていて古き良き日本という印象を受けます。確かに、経営者や上司は部下のことをわが子のように接する、プライベートも仕事もいっしょという昭和な経営をイメージします。

「平等」と「公平」をまちがうと怖い。子供が生まれたということの親の愛情は平等、しかし兄弟としての何らか(例えば食事とか)の差は公平としてある。ここにも大家族主義の考え方は含まれていると思います。

私はこれまで一度も社員を会社の利益のために使うとか働かせようなんて考えたことはありません。どうしてみんなを立派な人間として育てるか、それが私のいつも心掛けてきたことです。(本書よりP9)

商才があり、未来を思考することもでき、行動力、人間的魅力、人だけでなく国家全体も見ることが出来ること人としての使命感、メタ認知能力の高さがえげつない・・・\(◎o◎)/!

江戸幕末からかけて明治の時代までの英傑たち、時代が大きく変わる時の選択と集中、いつだって日本人は海外の情勢を知ろうとし、海外の知識を日本人らしく合うように受け入れ発展してきた柔軟さ、思いやり、うーん日本って素晴らしいと改めて思いますね(#^^#)

~略~ただ日本人として日本人らしく経営しているだけだと思っている。(本書よりP9)

日本人として様々の想いがある中での信念。この広さと奥深さに目新しいことがつまりにつまった経営者なんだと勘違いするかもしれません。違うんですね、日本人としての日本人らしい経営、日本的経営。深い(゚Д゚;)

あとがき

出光佐三という稀代の経営者の一生を書いた本書を読み終えたのがちょうど4月でした。コロナ禍のなか、非常事態宣言もで世の中の流れが不安定になるなかでの出光佐三を思った時、彼の時代も世界大戦や戦争終了、欧米メジャーとのやりとり、なんら変わらない不安定な世界で生きた経営者がいたことを思うと少し引いて世の中を見通すことの大事さが分かりますね(#^^#)

次回へ続く~

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